高取焼鬼丸雪山窯元

東峰村の中でも小石原地区は350 年ほど続く伝統的工芸品「小石原焼」、遠州七窯のひとつ「高取焼」が息づく陶芸の盛んな地区です。
小石原で作られる陶器は、1975 年に日本で最初の国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定)として認定され、伝統と技術を古くから認められてきました。「小石原焼」の里において、現在三軒ある「高取焼」。小石原焼と同じように代々陶工が切磋琢磨し、時代をリードする作品を作り続けています。鬼丸雪山窯元は高取焼の窯元です。茶陶として有名な「高取焼」。現在の当主は三代目で、『二代 鬼丸碧山(鬼丸祐輔)』。雪山・碧山という号も、千利休の菩提寺である大徳寺(一休さんでも有名)の管長様が命名くださいました。「高取焼」は黒田家の御用窯として開窯し、茶人・小堀遠州の指導を受け、茶の湯の道具として全国の茶人に愛されてきました。現代においては身近な器や陶人形など様々な作品、商品を窯元スタッフみんなで制作しております。

高取焼の特徴の一つは磁器のように薄く伸びて、コシがある陶土です。特徴を活かした窯元の器の代表作として”香るカップ”があります。香るカップは2019年日本で行われたG20 会合の記念品に選ばれ、経産省wander500の認定も頂き、宮内庁からの受注も頂きました。他にも茶盌や汲出し、高炉などは比叡山延暦寺、高野山、銀閣寺、妙心寺、建仁寺、建長寺など多くの寺院で、洋皿シリーズはパリ大使館やミシュランガイドで星を持つレストラン(パリ、日本)でも喜んでいただいております。同じように素材の特徴である陶器の通気性を活かした新商品として、”陶器スピーカーの開発・製作”があります。現在ではヨーロッパを中心に陶器スピーカーでの個展を重ねており、今までに無い角度からの高取焼の普及に取り組んでいます。この取り組みは経済産業省より地域資源活用のモデル事業の認定をいただきました。それに合わせて窯元には聴覚から来る感動を陶器で味わってもらえたらとオーディオハウスを建築し、音の魅力と可能性を皆さんに伝えていけたらと思っております。

鬼丸雪山窯元は茶の道具を作る窯元であり、天然の材料の活かし方や、技術を代々受け継いでいます。”茶陶を作る”という事は形を作るだけではありません。「日本の歴史を知り、自然を知り、文化・芸術を知り、時代を知る」いわゆる(学び)が必要です。それからオリジナル性の高い器作りには生産地の自然を活かす事が大切です。こうして出来る茶道具にみてとれる“”高い審美眼と美意識”を持つ高取焼の技術と経験は世界でも通用すると言うことを信じ、高取焼を通じて次の世代に自然保護や人間の感覚の持つ素晴らしさを伝えたいと考えています。その一環として陶芸を通じての国際貢献事業を、2019年度JICA様より認定頂き、2020年からベトナムバクニン省でODA活動をスタートさせます。これによって海外の自然環境保護と後に続く職人の人材育成を目指しています。目標を持ち、工房スタッフみんなで喜んでいただける陶器作りを楽しみながら探求しています。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。

高取焼鬼丸雪山窯元
高取焼鬼丸雪山窯元
高取焼鬼丸雪山窯元
所在地 福岡県朝倉郡東峰村大字小石原962-1
電話番号 0946-74-2810
Website URL http://takatoriyaki.com/ja/

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