STORY
錫を使った日本の伝統的酒器
升は日本の伝統的な酒器です。日本の伝統技法が生み出した升次郎は錫でできています。錫は熱伝導率が高く、燗にしたお酒はいつまでも温かく、冷酒はより冷えた状態で味わうことができるのです。
また、升次郎の側面に施したデザインは、和の雰囲気を醸し出しています。
エテナとは、錫(すず)合金の新素材エテナを使った、テーブルウェア製品のシリーズのこと。銀のような光沢、鏡面仕上げの凸(とつ)模様が特徴です。
錫製のタンブラーにお酒を入れると、味がまろやかになり、ビールは泡立ちがよくなると言われます。
升次郎とエテナシリーズを手がけるのは、1892年創業の東京荒川区にあるアートランド社です。
これらの製品は、金型を使って職人が一つ一つ鋳造する「金型手鋳造成形法」(かながたてちゅうぞうせいけいほう)という日本独自の伝統技法によって生み出されます。
「湯」(ゆ)と呼ばれる溶解させた地金(じがね)を鋳型(いがた)に流し込みながら、同時に鋳型を水で冷却する、焼き吹きという手法を用います。
複数の職人が加工仕上げ、研磨などの作業を分担し、一つの製品が出来上がります。